松江城攻略コース

所要時間:1~1.5時間

所要時間:
1~1.5時間

所要時間:
1~1.5時間

戦乱の時代に築かれた松江城には、敵の攻撃に備えたくさんの仕掛けが隠されている。
見どころ満載な松江城の、大手前から天守を目指すゴールデンルートを武者の目線からご紹介。

大手前

スタート

まず入り口。敷地に入るとすぐ大きな長方形の広場(枡形)になっている。ここは「馬溜(うまだまり)」と呼ばれている場所だ。
ここに入ってまず目を引くのは、正面の巨大な石垣。威圧感が漂っているな。高さは13メートルで、松江城で一番高い城壁になっておる。この石垣をよじ登るのは難しそうじゃな。加えて、上に建つ塀の狭間からこの馬溜りはよおく見えるから、総攻撃が上から降り注ぐようになっているぞ。入口が防御で固められていることがよくわかる場所だな。

大手門

少し進むと左右に大きな石垣がある。

ここに巨大な「大手門」があったという。明治時代に壊されてしまって、左右に残る石垣も復元じゃが、足元に残る礎石は発掘調査で見つかったもの。大きさは間口八間奥行三間、伝承によると二階建てで鯱が屋根を飾るそれは立派な門だったといわれている。わしが真ん中に立つと、この通り。全国でも屈指の大きな城門だったことが窺えるな。

本坂

さあ、天守を目指して階段を上っていこう。

この大手前から天守を目指す一番長い坂を「本坂」と呼んでいるぞ。ここがまた間近に石垣を観察するにはい~い場所なんじゃよ♪
ちなみに松江城の敷地内はすべて左側通行になっておる。ご協力くだされ。
松江城の石垣についてはこちらじゃ。この石垣の隅は「算木積み」といって長短の石垣が交互に積み重ねられている。石垣の隅はすべてこの算木積みで積み上げられている。この方法が一番崩れにくい、と400年以上前に人力でこの大きな石積みを繰り返す中で編み出された知恵の結晶ともいえる。

二の丸上の段

長い階段はここで一区切り。ここで一休みじゃ。

ここは通称「二の丸上の段」。築城当時には「二の丸御殿」が建てられ、ここが藩主の住まい、または藩政の中心の場となっておった。いまは跡地で建物はほとんど残っておらんが、戦後の桜の植樹によって春は花見を楽しめる。さてこの場所、塀でぐるりと囲まれておる。この塀にはいくつもの狭間が設けられている。どれ、一つのぞいてみると…さっき上がってきた階段がよおく見える。のんびり階段を上っていると、ここから狙撃されてしまうというわけだ。恐ろしいのう…。

松江神社/興雲閣

二の丸上の段をもう少し見てみよう。

本丸に続く階段の手前に「松江神社」が鎮座しておる。主祭神は松平直政。(松江藩松平家初代藩主)社殿をよく見ると金の社紋はすべて松平家の「葵の御紋」になっておるぞ。本殿の手前では他所の神社と同じように狛犬が入口を守っているのだが、ここの狛犬は「構え型」と呼ばれる、後ろ足を立てていつでも飛びかかれる態勢の狛犬じゃ。全国的には少し珍しいかもしれないが、出雲地方の神社では多く見られるから、出雲地方の神社を巡るときは狛犬に注目するのも面白いかもしれんのう。
松江神社のその奥には鶯色の洋館である「興雲閣」が建っているぞ。

天守

天守に到着

さあもうひと踏ん張り階段を上ると、ようやく松江城の象徴・国宝の天守が残る本丸に到着じゃ。うむ、やっぱり間近でみると迫力があって質素ながらも剛健さがうかがえるいい天守なのがよくわかる。

大手前


見学目安はおおよそ一時間

大手前から本丸までゆっくり見学してきておおよそ20分。天守の中は見る速度にもよるが2~30分。大手前に戻る帰り道に10分程度でおおよそ一時間くらいの見学目安じゃ。
時間がある御仁は上がってきた道とは違う、本丸北側の「北門」を通って下っていくのもおすすめじゃぞ。こちらは古い形の階段になっているから、正面からと趣がまた違って楽しめるぞ。続けて塩見縄手に向かうにもこちらのほうがほんの少し近道になる。ただ石がごろごろしているから、足元には気を付けてくだされ。

いかがじゃったかな?

一番基本的な松江城のまわり方がこのようになる。「あまり時間がないけど松江城が見たい!」という方はこの道順を参考にしてもらうのが最短。皆様方それぞれの松江城の楽しみ方を見つけてみてくれ。
わしらも松江城におるからぜひ会いに来て下され。
皆皆様のご来城、お待ち申し上げるぞ!